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草取りはお早めに

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谷津田の除草を頼まれた。現場へ行ってみると・・・。

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うーん・・・就農したばかりの頃を思い出すロケーションと雑草具合。
笑っちゃいけないのだが。これはもうどうしたものか。アルバイトで作業をするに
しても、時給を払ってもらうに値する仕事なのだろうか。
要するに手遅れレベルなのは間違い無いのだ。
 
いや、それでも仕事なのだから全うしなければなるまい。
出来る限りの事はしておこう。因みにこの除草機が余所でお金を稼ぐのは初。
 
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なんだか懐かしいなぁ。この雑草に除草機が弾き返される感じ。
日当たりの良くない山あいの田、蒸し暑く澱んだ空気に良く混ざる排気ガス、
分けつもろくに取れないままヒョロヒョロに伸びるイネ。
いや、懐かしいとは言っても、これだけ書いてみると良いところが無い。
そうだ、ここは大きなアブが襲ってこないだけマシではないか。うん。
 
 
コナギ地獄ゾーンは、縦横の除草を半ばで諦め、往復のみに。まだ収穫見通しの
ありそうな部分を重点的に行う。
 
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田んぼの均平が取れておらず、水深の浅いところはほぼ全てコナギに埋め尽くされ
ている。いくらそこをキレイにしようが、とんでもない勢いで再生される。
そこには未分解の有機物も多く、除草して水深が深くなることもないので、結局
コナギの発生・生育に適した条件なのに変化が無いためだ。
また、手遅れだと最初に述べた理由は、イネの生育ステージが最高分けつ期を過ぎ
上に伸び始めているからである。これ以降に除草をいくら繰り返そうとも、有効分けつ
は増えてくれない。

除草は植えたイネの品種にもよるが、早生で田植えから一カ月強
それ以外の品種で一カ月半以内にしっかり行うのが良いだろう。
作業が終わった後、依頼者へそんな話をしておいた。

ついでに、こういった田で少しでもまともな収量を得ようとするのなら、実は有機
栽培や無農薬に拘るとろくなことにならない。
冒頭の写真で草が出ていない個所を見てみても、イネの細さが際立っているのが
解るだろうか。ロケーションから考えるとどうしても農薬を使わずに・・・のような
想いが先に来るような場所だが、そもそも日が当たらないということは、光合成が
進まない。そして水温も低い、田面も乾きにくいと三拍子揃った悪条件である。
光が無ければ作物の生育も、有機物の分解も順調に進まないのは摂理。
更に風が滞るとくれば、病気や虫の害が追い打ちをかける格好になる。

こういった場所をそれでも耕作したいと思うのならば、化成肥料と農薬でゴリ押すか
さもなくば、田んぼの周囲はおろか山の斜面の木々まで手入れを行って日当たりと
風通しの改善を行うかの二択しかない。
 
これは、こういった田んぼでひたすら地獄を見続けてきた自分なりに達した結論。
悔しいが・中山間地や里山がどうして農業者から見放されるのかだけは、これから
農業や田舎暮らしをしたいという方には知っておいて貰いたい。


就農当初の自分のように、【谷津田で耕作をする】ということだけが目的だと、
どうしても考えが行き詰まりやすい。ただ耕作をしたいだけなのに、付随作業がひたすら
多くて、気持ちが打ちのめされるためである。
しかし、永続的な農耕のためには、生態保全や耕作基盤の維持、周辺環境の復元活動
なども必ず視野に入れる必要がある。田んぼでの農作業など、それらやるべきことの
中のほんの一部分程度だと構えておいたほうが、気が楽だ。

極論かもしれないが、中山間地農業を志し、実践するというのは、局所的な物質循環の
流れを滞らせることのないよう、自らがそのための潤滑油となり歯車となる事を厭わない
者にしか出来ないのかもしれない。
理屈から入ろうが、行っていたら結果的にだろうが、そんな気がしてならない。

 
翌日は、自分の田で除草。
ここは前回紹介した田ではなく、それなりに草が出た田。 
 
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ある程度の水深とヌカ、モミ酢で草を抑え込んでいるため、全体的には写真の
ような状態で、コナギ多発ゾーンは全体の1/3程度にとどまる。それでも放置して
おくと、一揆に横へ広がって先ほどの田んぼのように埋め尽くされる恐れがあるため
タイミング良く除草をしておく必要があった。初期除草は素手で他の一部のみを。
機械除草は今回で二度目だが、全体の2/3程度。残りは無除草。
先週から水深も良い感じに増えてきた。草との闘いも、一応ここらでカタがついたか。
  
しかし、コナギばかり考えていると痛い目に遭うのもまた事実。
 
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オモダカだけは、何をやっても元気。深水もヌカも効かないと思って良いかもしれない。
田んぼ全体からダラダラと真夏まで発生し続けてくるのが常。
仕方がない。今後もしばしば抜き取りに入ることにするか。

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