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シケてる奴にゃあ危険もいっぱい

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午後から雨が降るという予報だったので、朝から田んぼと畑の耕起を行う。
 
だが、この時期の田んぼでは耕起以外にもしておかなければならない事がある。
それは、トラクターによるアゼの踏みつぶし。要は、代かき前に速やかに水を張れる
ように、アゼを踏み固めておくという事だが・・・うん、普通はアゼ塗り機を使って
やることだろうなと思う。古くからの読者なら、私がずっとこの方法で過ごして
きている事をよくご存じだとは思うが。

20170331_112153.jpg
 
アゼ塗りの機械も、あるならあるに越したことはないが、正直、自分程度の零細な
耕作だと、全然必要性を感じない。そもそも良く見るとトラクタのフロントウェイトも
それ用では無く、廃品の汎用モーターだ。専用のものが無くても何か代用出来るものが
あって、それが機能的に同等であればどうでも良いという、哲学というか投げやりな
自分の考え方が良く判る写真だろう。まあ、みっともないのは我慢するしかないが。
そうであっても、一つだけ言わせてもらうなら、

【良い道具さえあれば、高品質で食味の良い作物が出来るとかそんな事は一つもなく、
むしろ工夫すればするだけモノは良くなってゆく】
 
という話。故に、別に誰かに頼んで塗ってもらおうとも思わない。
代かきに必要な水深なら、この踏み潰しのみで充分に事足りるのだ。代かき以降は、
特に水深が必要になってくるので、どうせ助錬で全てのアゼに泥をよそっておかな
ければならない。何を言いたいのかと言うと、機械でこさえたアゼよりも、助錬で
泥を塗ったくったほうが水持ちが良いということだ。面倒くさいかもしれないが、
そのほうが水を無駄遣いしなくて済むし、雑草管理の上でも安心が出来る。
 
 
ただし、この踏み潰し作業は、安全面から考えると重大な問題がある。というか、
本当ならやってはいけない部類の作業かもしれない。ぬかった田の土、そして機体が
大きく傾斜する作業姿勢。うっかりすれば横転だ。
 
20170331_112544(0).jpg
 
畦畔の高さが30cm前後になってくると、流石にその危険性が非常に高い。
その場合は、無理に片輪をアゼのてっぺんまで乗せず、中腹を潰すような感じで、半分
乗り上げるようにし、あとはアゼ側のサイドクラッチを適宜踏み込みながら、前輪を
振り動かして、その側圧により、アゼを固めるという手を使うこともある。(上写真を参照)

私はやっちゃイカンと言っているけれど、載せる以上やりそうな人がいるのは当然。
以下を読んで、理解出来ないなら、絶対にやらないでください。
理解した上で、怖いなと思う人もやってはいけません。
やって失敗しても、誰にも責任転嫁しないという鉄の意志のある方は、どうぞ。

踏み潰す際は、四駆を入れ、内側(田んぼ側)のストレーク(爪車輪)は必ず出して、
少しでも横転に対して踏ん張りが効くようにしておくこと。アゼ側のストレークは
畳んだままにしておくと良いが、面倒なら写真のように出しっぱなしでも出来なくは
ない。【田面がカラカラに乾いていても、ストレークは出すこと】また、操縦中に
横転しそうだなと少しでも感じたら、速やかに、車輪を田んぼ側に落とすこと。
粘るとロクなことにならない。また、カマ(深み)がある区間ではこの作業を絶対に
行ってはならない。アゼの高さ、田んぼ側の作土深さが一定になっている場合、
出きるだけトラクタの重心位置を下げるため、アタッチをアゼのギリギリまで降ろし
てやるのも良い。

尚、トラクタの重心位置は、アタッチの位置だけでなく種類によっていくらでも変化
する。故に、アタッチ装備状態での明確な傾斜限界は誰も知らないと考えるべきである。
恐らく、装備状態で30度までは持たないと考えるべきだ。土の沈みこみまで考慮
すると、傾けて良いのは20度前後だと思われる。それ以上まで試す勇気が自分には無い。

 
  
同作業、トラクタ後方より
 
20170331_112415.jpg
 
この程度の傾斜なら、まだ多少の余裕はある。
だが、慣れぬうちは、これ位でもオペレータは相当に恐く感じるものである。
その感覚を、体によく刻みこんでおき、絶対に忘れないようにすることが大切である。
えてして、慣れた頃に事故は起こる。そして、その瞬間の本人は、まさか事故が起こる
とは思っていないので、咄嗟の対応も出来ず、機械に巻き込まれてしまう。
そういう事態まで予測してからでないと、こんな作業など出来るものか。
 
ケチるなら、リスクを覚悟する。それが怖ければ、しっかり対価を払って道具を購入
するか、誰かに頼むか、人力で造りこむ。

何もしない?

水も肥料も無駄遣いだし、漏水して隣の田んぼに迷惑がかかるので、それだけは止めて
欲しいものだ。

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