排水と貯水

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時間を見ては少しずつ、転換畑の工事を進めている。
とりあえず、現在水が田んぼ側へ流れている溝を深くしつつ、溝掘りの済んでいない、
排水専用の区間も掘りこむ。あと10m程度掘り進めれば、田んぼの三方向を溝で囲める。
 
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排水専用にしたい区間については、水が大量に湧き出ることもなく、地面もそれなりに締まって
いる。晴れの日が続くと、地面全体が雑草に覆われていても干し割れが入ることから、土の
物性改善が進めばさほど野菜類の栽培自体は問題なく出来そうだ。
目下の問題は、重たくて粘っこいこの重粘土を更に掘り下げなければならないこと。暑さが
本格化してからは、さぞ辛いことだろう。なるべく早めに済ませてしまいたい。
しかしなんだってこの土、以前の谷津田の土もかなりのものだったが、輪をかけて酷い。
異様にスコップやエンピの土離れも悪く、乾けばガチガチ。筋トレにもってこいなどという
冗談も言えないようなレベル。土がひっつく問題は、重機を持ってきても同じだそうだ。やれやれ。
 

さて、ここいらも五日に梅雨入りしたとの話だが、まとまった雨は降ってくれない。
水路に染み出してくる水の量も次第に減少し、田んぼの水位を維持するには充分ではなくなり
つつある。まあ余程のことがなければ枯渇するということもないだろうが。

ここは、田んぼへの水の導線という目的だけでなく、溜め池に近い機能を持たせた方が
良さそうだ。時々底をの泥をさらったり護岸工事をやりやすくしたりといった、管理作業の
効率化目的もあり、既存の溝の両側を削って拡幅する。
 
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それなりの幅があり、緩い流れのある区間が出来れば、将来的にクレソンやワサビなどを
栽培できるようになる可能性がある。また、それなりの水深と貯水面積を確保できれば
生物相も充実することは経験上確認済み。
別に農作物に悪さをしない生物群なら、いくら増えたって何も困りはしない。
長期的なスパンで考えてみても、生物群は増えた方がいずれ田畑に還元される有機物が
増えるので地力の維持がしやすくなる。地形の改変を行うのなら、その場所にあるものを
極力有効に利用することだけでなく、尚且つ増やすようにしなければ、まあ持続性は無い。

収奪し尽くすような改良をしてしまうと、やがては荒廃するのは当然。その後にこういった、
循環しやすい環境を再構築する際には途方もないエネルギーや資材・労力を投入しなければ
ならない。そんなことは、誰が好き好んでやるだろうか。

その場所場所にある地形の特徴を無視し、画一的に極端な用排水分離を進めた圃場など、
自分にとっては魅力のカケラも無い。簡単に解決できない物理的な問題点に気づいていながら、
それをずっと看過しなければならなくなるからだ。

 
拡幅作業も、始めるとキリが無い。比較的に溝が浅い区間にとどめておき、今度は水の
染み出る区間を、モッコで何か所か1m以上掘り下げる。
 
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本当は、思い切り岩が埋まっているところをピッケル(ツルハシ)で叩き割って、その下層を
掘りたいところだが、ピッケルを所有していない。仕方なく、掘り抜き安易い箇所(岩の埋まって
いる近傍)を探して、岩の下にあるであろう水脈から水を絞ってやろうという考えだ。
なんで岩が圃場に入っているのかって?それは多分池を田んぼにするときに埋めたんでしょう。

ここで水路以外の場所を再び確認。以前とは別の箇所を1m50cmまで掘り下げておいた。
晴天続きでも、地下水の表層はやはり80cm前後下にあるようだ。
 
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現在掘っている水路の深さは、大体40~50cm。と、いう事は、その水路の下に、また別の
水の層があるという事。それを利用するにはどうしたら良いかというと、水路を掘り下げれば
良い訳だが、それだと、水路全体をムチャクチャに掘りまくらなければならない。作業人員は
自分一人。まあ、こんな短期では到底間無理である。それに、そこまで深いと、幅の狭いまま
では危ない。従って、部分部分を掘り下げてやる訳だ。
尚、掘った穴の上には水面があり、水が流れている状態でなければ、下層の水は利用
出来ない。ポンプの呼び水と原理は同じである。
 
頑張って、粘土層を掘りぬくと、このような砂礫の層が出てくる。
井戸掘りの際の目安もこれとなるが、、砂礫があっても、水量が確保できなければ、更に
下層まで掘り下げてやらなければならない。
 
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別に井戸を掘る訳ではないので、砂礫を20~30cm掘ったらそこで妥協。
その下は、どうも硬すぎて簡単には掘れない。
ともかく、これで少しでも水量が安定してくれれば良いが、多分気持ち程度しか改善しないだろう。 
 
 
さて、ここでは二種類の地下水が混じり合って流れることになった訳だ。
ひとつは、先ほどの下層水。もう一つは、土手のキワから染み出て、地面を伝って溝に
流れ落ちる水。
 
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このように土手から出てくるような湧き方は、崖線(がいせん)型の地下水と呼ばれる。
ポタポタと、水の滴る区間は数mあり、それらがまとまって、かなりの量になっている模様。
ひとつひとつは少しずつでも、その積み重ねを大切にすれば、どうにかなるという考え方の
見本らしい見本である。

【ほんのちょっとだから捨てて良い】
【大量にあるから無駄遣いしても構わない】

という考えばかりでは、先が知れよう。
何でもかんでもちょっとくらい不自由だったほうが、頭も体も働くし、環境にも優しいようだ。

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