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#62 田んぼに来マスター

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昔、実家に居候していたドイツ人の友達が来日している。
丁度、また父がこちらに手伝い(別に頼んでいないが助かる) にくるタイミングと彼の
スケジュールが合ったので、田んぼでみんなと会うことになった。

助教授の視察.jpg

谷津田で作業していて、外国人と出会うことはまずもって無い。
ここに彼がいるというのは、空間がねじ曲がって見える程のインパクトがある。

おじいさんやおばあさんにも紹介しようと思ったが、刺激が強いから今日はやめて
おこうと師匠と笑いながら話した。

しかし、まだこれで驚いてはいけない。

彼はファビアンという。凄まじい学歴の持ち主なので少し書いておこう。


・飛び級して香港のハイスクールに進学

・ハイスクールからオックスフォード大学へ更に飛び級

・慶応大学に留学。

・エール(イェール)大学で修士号を取得

・ハーバード大学で博士号を取得
 (その間、論文を書くために、何故か実家に居候)

・現在は若干30歳にしてエール大学で歴史学の助教授となる。


イェールとか、ハーバード大学だとか、大学すら出ていない自分には小説かドラマの
中でしか聞き覚えの無い言葉だが、日本の有名大学とはまた異質の神通力のような
ものを感じる。何も知らなくてもスゴいものはスゴい。


でも、やっぱり彼が何を学び、何を教えているのかは皆目見等がつかない。
ちなみに、5カ国語ペラペラだ。


昔、実家に届いた彼からの日本語の手紙はひどく難解なので印象深かった。
炬燵(こたつ)とか、日本人でも読みづらい漢字が多用されており、文法も古風だった
からである。姉は、イギリスに行って彼を訪ねたとき、部屋で雅楽を聞かされたという。


でも、彼は田んぼにやってきた。

だから作業を手伝ってもらおう。
彼用に作業着と長靴を用意したので、早速着てもらう。

この夏はこれで決まり.jpg


ポーズがなかなか知的である。
ジョンディアのツナギも、白人なだけに良く似合う。


助教授の寄せ刈り.jpg

そして、草刈りなんかを教えてみた。助教授どの、頭は相当軟らかいようで、作業の
飲み込みが早い。そして丁寧だった。


このまま、田んぼで論文でも書いて、世界に向けて発信してはくれないだろうか?
なんて、人に依存してはいけないか。

彼からは、日本の農業について、色々と尋ねられたので判る範囲で答えた。
偏ったことを教えてはいないかとヒヤヒヤしたが彼のことだ、興味を持てば
更に調べて知識を矯正することだろう。


家に戻ってからは、 【自然】 という言葉についてみんなで話した。


江戸時代までは、"しぜん" ではなく "じねん" という発音であったが、幕末に
議論があり、明治以降は、"しぜん" と呼ぶようになったのだとか。


現在使われてる"しぜん" の意は 【natural science】 の訳語として当てはめられたもので、
それ以前の用法は飽くまで "じねん" 。仏教用語であり、意味するところは
文字通り、 【自ずから然らしむ】  となり、類義語を重ねた解釈の難しい言葉である。

自分なりのイメージで解釈をすると 

【肩の力を抜いて、ひとつの生き物であれ】
【人が自然と定義する部分の自然も、また自然の一部である】

という感じだろうか。これ以上考えると頭がパンクする。

この言葉の用法の遍歴などに興味が湧いたかと思ったら、助教授がPCを叩いている。
なんと、彼の持っている幕末・明治期の文面の中から【自然】という言葉を検索していた。


その後、しっかり喋れなくなったのは酔っ払っていたからではない。今更舌を巻いたのだ。

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コメント(1)

おお~!!ファビちゃんがっ!!
ついでに仙台に来ないか聞いといて♪
ちょうど七夕祭りだよ~。
ちなみにオックスフォード大学寮の彼の部屋では
雅楽を聴かされただけでなく、『日本の論点‘99』という本?
を持ち出され、意見を求められそうになったのであわてて話をそらした。
その後古文の授業に一緒に出ないかと誘われたけど
大変なことになりそうだったので丁重にお断りしました。
ベジタリアンメニューの学食を二晩続けてごちそうになったり、今思うと
思い出深いけど、当時は若かったからその状況を楽しめなくで残念だったなぁ~(笑)
今実家にいるのかな?よろしくお伝え下さい。