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珍機レビュー② 新ダイワRM451 なにもかもが過剰なソイツ

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何の前触れもなく、刈払機のレビューを書いてみる。
草刈りの忙しい季節になってきたら、二年前に購入したコレのことを思い出したからだ。
 
新ダイワ(やまびこ) RM451―2E (飛散物対策で、ディフレクタ―はホンダ純正に交換)
40ccオーバーの山林用刈払機。間違っても普通の農家が使うようなものでもないのだが・・・。
出力が有り余っていて困る事はない。特にイレギュラーな作業ばかりしてきた自分にとっては。
他にも30ccオーバーの山林用刈払機は既に何本か持っているのだが、パワー中毒も甚だしい。
こんなもの(定価12.8412円)を無理してまで欲しがっていたとは。

 
20160513_105401.jpg
 
見た目からなにから、全てが普通の刈払機より一回り大きい。
刈刃のボルトは頭が17mm、ネジ部はM10。操作稈もプロペラシャフトも極太。重量は
燃料満タンで8Kgをオーバー。こういうものは重さを気にしたら負け。全体的にコレ、

『俺様に文句言う奴はお断り』

みたいな主張が凄い。
なにしろ、始動からして面食らう。始動用の補助デバイスがあるのか無いのか知らないが、
普通にケッチンが酷過ぎるのだ。リコイルを引けない奴は使うなということか。
リコイルを引く際は、左手でエンジンの頭をしっかり押さえておき。ヒモを引く瞬間は、ロープの
ハンドルをガッチリと握り、右手に極力瞬発的な力を加えなが胸元あたりにまで一気に手繰り
寄せ、同時に左ヒジを伸ばして引っ張る方向とは逆に突っ張らせないと、ガッとケッチンが
来て、エンジンがずっこけることになる。それでも力が足りない人は、そのモーションに膝の
曲げ伸ばしを加えると良い・・・お前本当にたかだか40ccのエンジンか?
慣れればそれでも始動は簡単なものだが、もしも素人が手にしたら、こういう仕様だということ
などお構いなしにメーカーへクレームを入れるかもしれない。

 
エンジン音は、チェンソーと改造した原付を足して二で割ったような感じ。要するに澱みも丸みも
無い、どこまでも開放的な音質。近所に気を遣うようなところなどは、最初から想定しないという
潔さを体現した格好か。コレのフィールドは、飽くまで森と空だけの場所。
しかし、オペレータへはイヤマフ着用を強く推奨しておこう。
レスポンスの鋭さ、けたたましさ共に比較対象が見当らない。

最高回転数は、無負荷状態で13000rpm。大排気量になっても、MAXを下げたりしない
考え方が実に男らしい。しかし、これを全開で使用するシチュエーションは、ほぼ無いだろう。
ナイロンコードを思い切り長く出せば出来ないこともないだろうが、これを最高出力で振り回す
事自体が危ないと思う。これ、多分刈払機じゃなくて、もう一歩で兵器的な何かにまでなる
ところの機械かもしれない。だってそういうパワーと荒削りさばかりが目立つもの。


一回り小型(同新ダイワR35F)との比較写真を撮ってみたが、イマイチ判りにくい。
そのうち写真を差し替えておこうか。 

20160513_105510.jpg
 
ハンドルが傾いているのは、どちらもスイベル仕様だから。
フロート式キャブレターのR35F(左)は、スイベルなのも頷けるが、コイツはどうしてダイヤフラムキャブレターなのに、スイベルを採用しているのだろうか。トルクリアクションの軽減やら
ハンドルを傾けて(竿を回す動作を伴う)作業を行う際のマスを減らす目的か、他機種との部品
共有か何かか、良くは判らないが、別にスイベルで困ることは無い。むしろ個人的には助かる。

使用の感想

・一般草刈り     完全に過剰性能。重いだけなので、筋トレとしてどうぞ

・ナイロンコード   申し分なし。みるみるうちに、その辺の草がサラサラの粉のように。
            通常のナイロン刈りよりも飛散物の量が多く、その速度も高い
            のは仕方がない(負荷による回転変動が少ない証し)
            全身および周囲の防護策はしっかりと対応させる必要がある。
            とにかく、細かく、早く、キレイに仕上げたければどうぞ。
            早いけど音と重さと汚れで辟易するとか、絶対に言ってはいけません。
 
・ヤブ         刃の形状を問わず、本領が常に発揮される。シノ竹・灌木、破竹など何でも
            来い。クズなどが刈刃に巻き付いても、平然と引きちぎって回り続ける
            恐ろしさ。もとい、トルクの図太さが頼もしい。
            何の草にも引っかからず、180度右から左まで一気に振りぬける
            爽快感を是非あなたも。     
 
・山           だって山林用ですから、ねぇ。それなりに木も切ってください。フツーに。 
  

因みに、鬼のような作業能力と引き換えに燃費は良くない。従って、ここぞという時に活躍して
もらっている。所有してみて、R35Fのパワー・燃費・耐久性・適応範囲の広さなど、全体的な
バランスの良さを再認識するという結果に。コレはどうも、普通に使うにはやりすぎ仕様なのだ。

R35F自体も、常人は使わないような変態機種ではあるが、最後まで(ほんの四年前)まで
この古臭いルックスで販売され続けていた息の長いモデルだったことからも解るように、
この評価は多分間違っていないと思う
 
こりゃ、よっぽどの人じゃなけりゃ好んで使わないだろうなぁ。出力・構造ともにストイック過ぎる
一本。モノとして見たら、もはや日本人向きでないとさえ言える。屈強な外国人なら軽々と
使いこなせることだろう。
そんな、最初からわかっていたようなところにしか、話が落ち着かない。
重宝してはいるが、まあ人に勧めるようなモノではない。
  
 
2016.6.24 追記

本機種及びRM350のスイベル構造に関して、たまたたま会ったやまびこ関係者へ質問した
ところ、

『私も不思議。おそらく何か昔の名残りなのではないか。』

という、的を得ない回答を得る事が出来た。
実際、RM451というこの機種、実質的に先代RM45のマイナーチェンジという位置づけで
ある。それもエンジンそのものはほぼ何も変わらず、外装のカバー類を追加・変更するといった
程度のもの。基本設計そのものは、相当昔。そのころのラインナップに部品を共有する機種が
あったのではないかと推察する。
エンジンそのものも、現行の排ガス規制に適合していないのだが、特例で割り当てられた
台数のみの生産となる格好。そのオーダーも、年間百台とかその程度の話だそうだ。
そんな状況では、排ガス規制に適合するこのクラスの2サイクル機種を新規開発するのは
厳しいというか、絶望的と考えるのが順当なところ。
RM451は、新規部品がついただけでも大盤振る舞いと言えそうだ。

つまるところコレ、別にそうそう売れるものでもないのだが、無くなると仕事に困る方々も
それなりに存在するため、メーカーとしても生産を止めるに止めれない、なんとも頭の痛い
困ったさん。法的なお目こぼしと、メーカーの善意のみで細々と売られ続けている。

いつまで作り続けてくれるかは知る由も無いが、設計年次の古さ故に耐久性は異次元の高さ。
今買って、無理せず使えば20年か30年、下手をすると一生物になるかもしれない。
その前に、2サイクルオイルが入手できなくなるかもしれないが。
欲しいなら、買っておくが吉。
 
 
レビュー④(ホンダ 刈丸 UM-T12)
http://agri.inaka-nikki.net/shinkisyuunou/post-703.php
 
レビュー③【F110 ミニこまめ 耕耘機】
http://agri.inaka-nikki.net/shinkisyuunou/f110.php#more
 
 
レビュー①【イリノME27B-NC 逆回転刈払機】
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