田舎日記ホーム >>> 田舎生活 >>> 新規就農者ブログ >>> #567 手間に慣れ振り回される事に慣れ骨身堪えて土に成れるか

#567 手間に慣れ振り回される事に慣れ骨身堪えて土に成れるか

| トラックバック(0)

昨年秋、死ぬほど側溝掘りを行った挙句に手作業で稲刈りを行うという事態になった
要塞田んぼは、冬の間中ずっと水を絞り続けていた。暖かくなってからも、出来るだけ
田面を乾かしておこうと思い、一度耕しておいてから水も張らずに放置している。
そのついでと言ってはなんだが、今年は草刈りもまだしていなかった。
そのために、田んぼはなかなかやる気を感じられない趣になっている。

だいぶ伸びてますなー.JPG
 
例年、四月の終わりくらいに一度草刈りを行っていたのだが、そうするとまた今頃も
草刈りを行う必要が出てくる。だったら春雑草を繁茂させておいて、夏雑草の発生を
抑えてやったほうが効率が良いのではないかと考えて放置した。結果は、農道部分は
それで正解。法面については何とも言えず。法面では、多年生雑草の株が優先しており
春雑草の発生自体が少なかった。まあ、今頃から刈るのでもさほど問題は無さそうだ。
なにしろ、相変わらずここは六月に田植えを行う予定なのだから。

 
 
問題は、要塞田んぼよりも奥の田んぼ及び、雑木林に埋もれた農道と隣接する区間の
方だ。 
  
いや限界でしょもう.JPG
 
てっぺんの田んぼの周囲はご覧のありさま。林縁と田んぼが直に接する形になっており
風通し、日当たり共に最悪の状況。このヤブをナンボ刈ってみたところで、ヤブ全体を
山側に押し込まない限り再生する。その作業は流石に毎年行えるような
負荷量ではなく、ここ三年ジワジワと押されている。ただ、これを処理しなければ殆ど
収穫も望めない。

 
要塞田んぼの緩衝帯(湿地帯)では、ヨシが順調に優先化してきた。 

順調に群落形成中.JPG
 
ヨシ群落は水質の浄化作用が高く、河川や湖沼などの浄化手段として見直されてきて
いる。故に水田に隣接していても良さそうな気がするが、知らないうちに地下茎を
田面下に伸ばして、一気に大量発生してくるという厄介な存在だ。ヨシ群落を通過した
湧き水でコメを栽培するには、イネ以外の植生を上手にコントロールする術を身に
付けなくてはいけない。更に、希少な動植物が生息するとなれば知識は尚更必要だ。
ビオトープ併設農法(今ここでテキトーに名づけた)を標榜する身としては、やはり
今後も色々と自然観察を続け、あれやこれや試すことになるだろう。

とかなんとか考えるのはまあ、ここを水田として維持するために、耕作以外の作業を
やたらと行っている為である。一帯の管理そのものを仕事として捉えられるような
意識を持つためには、ビオトープ併設農法をお客さんに理解してもらわねばなるまい。

つまり、土地の景観及び植生/生態を維持するための活動費として、コメの額面に
最低限の上乗せをし、購入するとトラスト活動に貢献するという形なら、多少なりとも
理解が得られるだろうし、こちらも続けられる。そうでないとやっていられない。
草刈りに行くのにチェンソーまで持ってゆく必要があるとは、誰も思ってないだろうから。

ここは、農業的に見た場合、生産性も良くないし、改良を行ってもその効果が長期間
持続する訳でもない。言わば農業政策から取り残された空間でもある。そんな中で
環境保全まで課せられる農家というのはまあ酷なものです。保全をしたいという気持ち
だけで、一人で無理をしても続くまい。乾田化して薬を撒いていたのでも消費者の
理解は得られまい。だったらまあ、訴求することが最も大切なのではないか。 

 
 
少しでも導線の改善と、風通し、日当たりを・・・と思い、毎年ヤブ刈りを続けた
結果、要塞田んぼの入り口付近にある部分はだいぶ開けてきた。
 
昔は刈ってたそうです.JPG
 
冬にもヤブを刈り、雑木を切り倒しその続きを刈ること数十メートル。
法面に犬走りが作ってあることが判明。昔はやはりここは雑木林ではなく管理された
草地だったことが伺える。これにそってこのまま復元作業をしてゆけば、数十年前の
光景に戻るのだろうか。

 
田んぼの法面には、桑の木が生えてきていた。地上部は30cm位しか伸びていない
ので、切ったまま放置しようかと思ったが、切り株がゴツい。気になって掘り出して
みると・・・。 
 
P1060942.JPG 
 
どこまでも根っこが入っている。これは根絶が難しい訳だ。
木の実は美味いが、今以上に生えてこないで欲しい植物の筆頭格である。
 
 
ひたすら刈り続けること半日以上。だいぶすっきりした景観に。
 
すっきりさっぱり.JPG
 
それでまあ、実は肝心なアゼはまだ刈れていなかったりする。水路の雑草も処理して
いないし、ダムも塞いでいない。要塞田んぼの耕作はまだまだ先が長い。だから
作付けがどうしても遅くなる。遅くなると露骨に収穫が減る。悪循環のようだが
ここを優先して、生産性の良い田んぼを後回しにしたら、もっとヤバイ事になる。
一人でやるのだから、目を瞑らざるを得ないことも増えて然り。 
 
 
 
さて、ここから話は変わる。
今になってから、新たに田んぼを三反ほど耕作して欲しいと言われて困惑しているところ。 
 
だから何で今頃言うんだよ.JPG
 
 
何で今頃言うかなぁ・・・。実は失踪したどなたかが、耕作を引き継ぐ約束をしていた
らしいが、当然目途が立たないので地権者も困っていたらしい。どこまで周囲に迷惑を
かけるんだろうか、あの人は。

今年は作付けが相当に厳しいので、最悪草刈りと田起こしだけして年貢/水利費ナシ。
来年から農政を通じて正式に貸借したいという旨を伝えた。

それでも植えられれば何でも構わない。一応苗は用意しておこうと種モミを消毒して
水に浸しておいた。今から苗を用意したら、六月下旬植えは避けられない。
厳しいなぁ。そろそろ管理面積が三町(減反箇所含む)農薬使わないで栽培するなら
谷津田の適正規模は二町前後だと思う。とりあえず、ここも約束は守ろう。
向こうも参っているだろうから、少しは安心してもらわないと。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://inaka-nikki.net/mt/mt-tb2.cgi/1867