ここは、この谷津田の農家さんが憩うところ。
農道の途中だが、日陰で風通しも良くベンチもある。よくここで車を停め、話をする。
昨日はここで、生け捕りにしたマムシを見せてもらった。
合成酒のペットボトルに詰められたそいつは意外と可愛く見えた。
しばらく生きじめしてから、焼酎漬けにするそうな。
今日は、おじさんたちが集まって、テーブルを作るために木を切り出していた。
「わーか(ちょっと、お前さん)、今日は何してた?」
『アゼが崩れてたので、直してました。』
「師匠は何してる?おめぇんとこ、草取らなきゃどうしようもなかっぺぇよ。」
『昼からは作業に来るそうですが。』
「あのな、おめぇこの間除草機を入れてたっけよ、ほんでもあれ、秋にうなっとかなきゃ
(耕うんしとかないと) どうにもなんねぇぞ。イネ刈ったらすぐトラクターかけときな。」
雑草がやたらと生えているのを見かねたのか、ご助言をいただいた。
百姓は自分の管理しているところの見てくれを特に気にする。
雑草を生やしておくのは、周囲では恥ずべきことなのだ。
おじいさんが、あれだけ除草剤にこだわるのも納得が出来る。
他にも、世間話やら、作物の種類やら、話は尽きない。
ここで喋っていると、平気で一時間くらいは経ってしまう。
それにしても思うのだが、このブログにはおじさん (だいぶ年配の気もするが) の
記述が増えすぎた。読者の方々が混乱しないよう、便宜上整理をしておく必要があるだろう。
と言うわけで、以下、これまでの登場人物を区分してみた。
以降、この名称を使用していきたいと思う。
・ 師匠 ─ 言わずもがな、太郎がいつも色々とお世話になっている農家さん
・ おじいさん ─ 師匠の父。良く怒鳴り、一徹な性格だが、実はとても面倒見が良い。
・ おばあさん ─ 師匠の母。、放つ言葉は何か深いものを感じる。
・ すごいおばあさん ─ よく差し入れをくれる。とにかく黙々とマイペースで作業を進める。
昨日はバナナとお茶をいただいた。
・ 山菜おじさん ─ 野草・生物に詳しい。憩いの場の管理者。とても気さく。
農林業の機械について知識が深い。もっと色々教えていただきたい。
・ 犬のおじさん ─ 山菜おじさんの兄。犬が好きだが、しつけの仕方が非常にスパルタ。
農作業に対しては助言が多い。
・ スロットおじさん ─ 紆余曲折の人生を送り、この谷津田に辿りついた。いつも笑顔。
過去の職業は様々、作業についても知識は豊富。
この方にも田んぼをお借りしている。
・ 新潟のおじさん ─ 典型的な生産者。よく喋り、クセは多いがスキルは高い。
怒鳴られても気にしてはいけない。
・ 隣のおじさん ─ 師匠の昔からのなじみ。いつも色々と相談に乗っていただいている。
・ 社長のおじさん ─ すごいおばあさんの息子。太郎に畑を貸してくれるという。
・ ホンダのおじさん ─ まだよくわからないが、太郎の好きな旧型のホンダアクティに乗る。
・ 婿のお兄さん ─ 新進気鋭の若手専業農家。この方の苦労話はかなり興味がある。
他にも、まだ色々といらっしゃるのだが、これまでに紹介したのは主に以上の方々。
色々とみなさんにお世話になっております。
こうして思い返してみると、色気の無さが際立つ。まあ、ここでは気してはいけないことか。