田舎日記ホーム >>> 田舎生活 >>> 新規就農者ブログ >>> #555 そりゃないぜ、師匠

#555 そりゃないぜ、師匠

| トラックバック(0)

今年も新たに何枚かの田んぼを引き継いだ。
毎回、クセのある田んぼが増えたところで今更驚くことはない。
けれども、今回の田んぼのやりきれなさは異常である。

ここは、昨年まで師匠が管理していた田んぼ。草刈りはおろか、稲刈りも済んでいない。
植えられていた赤米は、すべてべったりと倒伏したまま枯れ、季節のみが過ぎている。

これまた無残ですなぁ~.JPG
 
師匠は、年初より失踪中。諸事情に幾つか思い当たる節はあるものの、本人がいなければ
確認のしようもない。つまらぬ邪推をするより、とりあえず後片付けをしなければ。

ここを管理する事になったのは、田んぼがこのような有様なので、地権者が困って
こちらに管理をして欲しいと相談してきたからだ。しかし、現在の自分で対応
出来る部分は向こうの田んぼ全体という訳にもゆかず、出来る限りの部分を引き継ぐ
ことにした。
 

田んぼに入ってみると、本当に悲しくなる。ここ二年くらいの間、どうも栽培が
いい加減になってきていると思ったら、終いにはこれ。
師匠、あんた一体何やってんだよ、全く・・・。世話になったのも事実であるが、
これ以外の諸々も含め、接していてやはり憎めずとも実害のある御仁であったと
言わざるを得ない。これをブログに書くべきかはともかく、書く気持ちは察して欲しい。
 
うなえない、植えれない.JPG
 
この赤米だって、しっかり販売する努力をすれば、相当な金額になっただろうに。
なんだって、こんな状態で放っておけるものだか。

そして、自分にとってはこれが正に悩みの種である。
ここまでだと刈り取ることもままならず、田んぼ全面を焼いても種は残り続ける。
無理矢理トラクタで鋤き込もうにも絡まって作業にならないだろう。何より、
なんとかこれを処理してイネを植えたとしても、絶対に赤米は生えてくる。
それでは白米と混ざって大変なことになってしまう。

従って、今年は草刈りをして耕すだけの調整水田として管理する。
生産調整も、ここを割り当てててやれば、転作なしの個別所得保障最低額で
草刈りやロータリー耕の手間賃位にはなるだろうか。
本当はいい田んぼなんだけれど、このことを話したら地権者も理解してくれたものの
本当に残念がっていた。みんな悲しいのである。

 
 
相変わらずの枯れ草刈り。
いずれ田んぼを焼くので、枯れ草は土手の下に落として集めておく。

火気厳禁ですよ.JPG
 
作業自体は大したことでも無いが、やっぱり不毛だと思ってしまう。
来年になれば・・・来年になれば・・・。
  
 
さてと・・・焼くか.JPG
 
作業は二枚で二時間強。強風のため、火はつけなかった。
焼いて田起こしするところまで行えば、とりあえず圃場としての体裁は保てるし、
来年はしっかり耕作が可能になる。この体裁が地権者にとって最も大事な事だったり
する。ヤブをこさえるのは家としての恥なのだ。

そして、この田んぼはまだ幸運だったりする。
師匠がこれまで管理していたのは、他に何町歩かあり、このように管理を移管出来た
田んぼなど例外に等しい。つまり、今年はその何町歩かの田んぼが確実にヤブ(いわゆる
耕作放棄地)に化ける。

条件不利と言われながらも、奇跡的に耕作放棄地の殆どないまま維持されてきた
ここ一帯の水田にも、とうとう暗雲が立ち込めてきた。自分は、これまで耕作を
行う中で、それを食い止める役割を担いつつあることも感じてきてはいたが、いざ
直面するとなると、正直無力さも感じてしまう。
なにしろ、耕作放棄地を増やしているのは、こともあろうに、自分の研修を受け入れて
くれた農家そのものである。果たしてそれが何を意味しているのかなど、もはや考え
たくも無い。怒る気力すら失いながら、腕が棒になるまで、ただただ荒地の草を刈る。
何もしないよりはマシ。けれど、これ以上は無理。ここから逃げるのはもっと無理。

師匠?ああ、そんな人いたっけね。本当はそれくらいに思いたいものだ。
 
 
ところで、今日は育苗棚にも改良を加えた。
 
プール育苗対応!.JPG
 
ビニールの補修を行うと同時に、ビニールの上から防炎シートを更に張り、外周を
Lチャンなどで固定した上で、隙間にコーキングを施す。こうすることで、ベニヤ
天板の腐食防止と棚全体の耐久性が向上し、ついでに棚の上でも一応プール育苗が
出来るようになった。二面のうち、まだ片側のみの対応だが、上手くいくようなら
もう片面もこの育苗シーズン中に対応しようと思う。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://inaka-nikki.net/mt/mt-tb2.cgi/1855