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#413 汝、正直であれ

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週末を挟んで四日ほど外出。
そのまま発送作業をしていたら、更新せぬまま一週間が経過。
正直、さほど大した事は出来ていないのも事実だが、やはり何も残さないと
いうのは勿体無い気がする。
 
と、いう訳で今回は、コメの等級検査の結果を報告しよう。
 
 
まず、コシヒカリとふさこがねは一等米の判定が出た。

一等 コシヒカリ.JPG
 
これは、カメムシや高温障害などににやられた米(いわゆる着色粒・斑点米)や
モミの混入が極めて少ないということ。精米した際の外観品質は非常に良好。
 
 
だが、実際のところ自分で売る米は、個人向けが殆どなので必ずしも検査が必要という
訳では無い。ただ、購入側は品種なども含めて販売者の言う事を信じる外は無い
という事を考えると、やはりある程度は検査を通しておいた方が親切だと思える。
また、道の駅に出荷する場合も検査証明書の提出が必要となる。


通常、ラジコンヘリによる空中防除を行ったり、事前に玄米を色彩選別機に通す事で
色の着いた米を減らして検査する事が多いが、何もせずに一等米になるのならそれに
越したことは無い。空中散布をしたら薬を使用してしまうし、色彩選別を行うにも
お金がかかる。ましてや、色彩選別機を購入しようとすれば200~300万円もの
投資が必要になる。従って、自分の場合は極力それらの工程を排除しつつ品質を向上
させる努力が必要となる。

栽培中に気を遣ったのは、草刈りと施肥のタイミング程度。
勿論、何の薬剤も使用していない。してやったりだ。

 
 
だが、あきたこまちは二等。

二等 あきたこまち.JPG
 
これは、着色粒が多いことによる判定。それらが入っている量は少なく、食べて
しまえば食味への影響は殆ど無いと言われても、やはり白米の中に色のついた米が
混ざっていると目立つもの。ビジュアルでも食味の評価は変わってしまう。
また、着色粒だけを沢山集めて食べてみると苦い事が多い。何千分の1と言う確率での
混入だったとしても、それが原因で不味いと言われれば、

『すばらしい舌をお持ちですね。』
 
という以外に返す言葉が思いつかない。そして、二等だからといって安く売ると言う
訳にもゆかない事が最も辛いところである。

更に余談ながら、モミ摺り時に玄米の表面にキズ(いわゆる肌ズレ)が入った場合も
性質上は一等でも二等米に格下げされる。一昨年のふさこがねは、それで惜しくも
二等扱いになった。玄米を販売したい場合は、モミの混入を極力抑える必要があり、
そのため、モミ摺り機の中で玄米を循環させ過ぎた結果であった。

本来、有利に販売したいのならこんなことをブログに載せるべきでは無いのかも
しれないが、それはそれで性分が許してくれない。薬を使用していない証ですと
言って開き直るだけでは、成長の意欲が無いとも思われかねない。


それにしても、同じようなタイミングで管理をしているつもりでいて、判定結果は
変わってくる。周辺環境や生育状況などをもっと仔細に観察して対応していかねば
なるまい
 
 

ミルキースターも二等。 
 
二等 名前なし.JPG

こちらも、前者と同等の理由による。
ただ、よく見て欲しいのは、銘柄の欄。ミルキースターの文字に横線が入っているのが
判るだろうか。識別できるように欄を埋めておいたのだが、ここに書いてはダメだと
注意されてしまった。
 
この品種、検査は出来るものの登録の関係上から、千葉県で栽培されたものを流通させる
ような場合は、【ミルキースター】という品種名を名乗れない。
従って、通常ルートで出荷するような場合は、【複数原料米】などと表記する必要が
ある。米の品種にも色々とルールがあり、例えば千葉県の奨励品種である【ふさこがね】
を他県で栽培したとしても対応は同じである。従って、登録を得た地域の外で栽培したと
しても大量出荷には向かず、各地域ごとにコメのブランドは守られるいう訳だ。

こういったコメの場合、飲食店や個人向けなど個別ルートで少量販売を行うという形態
がメインになる。また、出荷先の店で少量を販売したいという場合でも、本来の品種名を
名乗るのはご法度。そして、【無農薬】という言葉もパッケージに使うとNG。
オーガニック食品などを扱うお店で、有機の認証を受けずに無農薬なんたらと表示して
ある食品を見たら『捕まりますよ』と注意してあげた方が良い。
まるで言葉遊びのような法もある中で、使ってはいけない地雷のような言葉は意外と
多いものだ。


このように、コメのひとつにしても、なかなか販売するのは難しい。
けれども、嘘をつかずにちゃんと売れるようになれればそれで良いだけとも思える。

これを読んだ方が、私のコメを買ってくれなくなったとしても、それはまだ己が
栽培者として未熟なのだから仕方が無い。所詮まだ始めて3年しか経っていない。


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