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#402 急がばいたわれ

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コシヒカリを刈りはじめた。 ここは、べったりとまではいかないが
かなりイネが倒れてきている。倒伏刈り取りは、通常の作業速度で行うと、イネの
引き起こしが追いつかずに損失も多くなる。籾すり機のトラブルと部品手配で予定
が二日ほど遅れているものの、ゆっくり刈とる他は無い。


倒伏も致し方なし.JPG
 
早い段階である程度傾いていたイネは、傾いてからどんどん茎が硬くなる時期が来る
ため、そこから先へはなかなか倒れないようだ。だが、台風で大きく傾いてしまった
ものは、傾斜が深くなっている。

 
 
魔の田んぼは、面積が広いぶんだけ平面の出し方が甘い。地表が露出しやすい
部分には、結構雑草が生えている。
 
田んぼの雑草と言えば、普通みんなヒエを思い浮かべる。

ヒエも食えるらしいが.JPG
 
タイヌビエ。茎が太く硬い、分けつする、穂もイネよりかなり高い位置にくる。
これが多発する区間を刈るのは必要以上に機械に負荷をかるため、イネと一緒に
こぎ台まで搬送されてきたものは抜き取ってゆく。 
 
 
こぎ台に上がってくる雑草は、ヒエだけではない。
タカサブロウやタウコギなども割と目立つ。
 
タカサブロウくん.JPG
 
もさもさと茂っているものや、軟らかいけれども水分含量が高いものなど様々。
これらも同じように除去。
 
 
 
比較的低い位置で平面的に繁茂するコナギも、大きく育っていれば、イネに絡まって
こぎ台まで上がってくる。オモダカは、丈があるので普通にどんどん送られて
くる。
 
 
こんなに大きく育ってくれて・・・.JPG
 
粉砕されやすい反面、たっぷりと水分を含んでいるため、これらが脱穀部分に入り
込むと非常に稲刈りのペースが落ちる。他の雑草も、イネと比較して青々としており
しっとりとした細切れがコンバインの中を循環し続ける。水気があって重いので、
簡単には排風に乗って外へ出て行かない。更に、倒伏作業時は通常よりも刈り取り
位置を下げて行うため、雑草は特に入り込んできやすくなるという悪循環。
 
 
 
また、稀にイネ・雑草に関わらず茎を切断されずに土をかかえたままの株が上がって
くることもある。土の材料と言えば岩石や鉱物が細かくなって出来た砂。これが機械に
入れば常時ヤスリがけをしているのと同じ状態になる。そうでなくても、各部はモミと
いう研磨剤で削られているようなもの。これ以上過酷な条件を加えるのは避けたい。
 
土や中に入るとヤバい.JPG
 
正常な向きで上がってくれば、脱穀部分へ土が侵入することは無いが、後方のワラ
カッター及びフィードチェーンにダメージが入る。脱穀部へ入れば、コンバイン内部で
循環し、こぎ胴・唐箕(とうみ)・一番/二番ラセンに満遍なく悪影響を及ぼすと
同時に機械的な抵抗を増やしてくれる。モミにくっついて排出される場合も、揚穀
ラセンやオーガ内のラセンを通る。
湿気の多い圃場や、雨の日が続く合間を縫って稲刈りを行うような場合、土を抱えた
抜け株が上がってくる率が高くなるので特に注意が必要だ。
 
 
 
とまあ、こんな条件で稲刈りをしているのだから作業中は神経質にもなる。
常に機械の音や、振動に気を張り巡らせているので疲れる。
いっくらこのコンバインの能力が高くとも、それは一号機で稲刈りをする場合と何も
変わらない。
 
作業中、脱穀部から出る音が、ゴワーっというようなこもった音に変わってきて、
ゴーンとかドーンとか鈍く長い衝撃音(機種によって様々だが)が出始めたら
黄色信号。作業を止めて、脱穀部のハッチを開けてみよう。

 
ワラが切れません.JPG
 
たいがい、このように、水気が多く荒めのゴミが多く入っているだろう。
これがかなりの曲者なのだ。ワラ切りの刃に、雑草の破片が絡み付いて全く切れない
状態になっている。この現象のイメージ的には、アルミなどを低速切削する際、
バイト(金属切削用刃物)に発生しやすい構成刃先にも似ている。
 
ワラ切り刃が・・・.JPG
 
本来、脱穀部に入った茎や葉は、回転するこぎ胴こ設けられたこぎ刃と、こぎ室の
内壁に固定されたワラ切り刃の間に引っかかって粉砕され、それが唐箕(ふるい)
によってモミと分離。その後は、風に乗って後方に排出される。細かくなりきらずに
排出不能だったものは、同様に選別の済んでいないモミと混ざって車体後方の
二番/戻りラセンを通過して再度脱穀部へと戻され処理される。従って水分量が多く
重い異物は必然的に内部を循環しやすくなると同時に、各部にもへばりつく事になる。

このまま作業を続けると、そのうちに間違い無く何処かが詰まって作業不能になる。
だから、別にトラブルが出ていなくても時々ゴミを吹っ飛ばすようにしている。
数回に一度は、二番ラセンの下の掃除口を開け、コンバインの腹に溜まったゴミを
落とすのも有効。

時々はゴミを飛ばすこと.JPG
 
また、グレンタンクに溜まったモミを、コンテナに入れている間は、脱穀作業部も
動かし続けている。この際にゴミ飛ばしをすれば時間の節約になる。
 
 
 
二号機は、袋取りでは無くグレンタンク仕様。
このように、軽トラの荷台にコンテナを積んでおき、そこにモミを落としてゆく。
 
確実に積載オーバーでしょう.JPG
 
明らかに疲労は軽減されたが、コンバイン袋のほうが有利な場合もある。
バインダーで狭い田んぼのイネを刈ったり、天日干ししたい米などがある場合は
一号機の出番になる。
 
 

コンテナを上から見るとこのように。

スロープが怖い.JPG
 
どれだけ入るのかは知らないが、目一杯詰めるのは止めて、二回に分けて張り込んだ。
軽トラもご老体だし、乾燥作業場の入り口にあるスロープは傾斜が相当きつい。
ここで冒頭のように何か一つでもトラブルがあると、全ての作業は止まってしまう
のである。

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