田舎日記ホーム >>> 田舎生活 >>> 新規就農者ブログ >>> #368  家庭的水田管理

#368  家庭的水田管理

| トラックバック(0)

涼しくて、草取りに丁度良い一日だった。

元気な女の子が一人で小さな田んぼの草取りにやってきた。
前回、3人で手植えをしてから丁度3週間。なかなか良いタイミングだ。
田んぼ自体は小さいので、作業時間はそんなにかからない。こちらの作業も
手伝ってもらえるので助かる。

腰曲げなくても大丈夫.JPG
 
彼女らの田んぼは、2回ほどチェーン除草機を通したのと、水が干上がらないよう
細工を加えた成果もあってか、雑草の発生はまだ少ないほう。今ならまだ小さいので
このようにステンレス熊手で対応が出来る。
元肥はゼロだが初期成育は良い。もともとかなりの湿田なので腐植の量は多く、それが
気温の上昇とともに可給態に分解され、丁度良い具合にイネに供給されているようだ。

遅い田植えをしてみると、古来から何故入梅の前後に田植えが行われていたのかが
よく理解出来る。現在のように肥料が豊富ではなかった時代は、もともと田んぼに
入っている有機物をいかに有効に利用するかが重要だったのだろう。現在の稲作と
いうと、こと購入した資材(金肥)をどのように上手に効かせて多収を得るかに
重きを置いている。

ただ、彼女らのように、自分の家で食べるコメを育てるという考えに対しては、別に
多収を狙う必要も特に無い。だから、農具も資材も最小限のもので充分だし、作業も
出来るときにやれば良い。苗だって、自宅の庭で育てられる。収穫物も同じく庭で
天日干しすることも可能だ。これなら田んぼと言えども感覚的に家庭菜園とそうは
変わらない。そうやって稲作を実践する人がもっと増えてゆけば面白いことに
なると思う。
 

 
ところで、除草作業をしながら気付いたことがある。 
扇状の田んぼの外側に近い部分は、草の発生が少なく、内側はかなり多い。

雑草のコントラスト.JPG
 
少し考えてみると、草の少ない部分は、冬場に管理機で耕起を行っていた。
内側にゆけばゆく程、ぬかるみが多くなって、まともに耕す事が出来なくなったので
外側から何周か耕して、途中で止めてしまっていた。その時の様子が、今になって
あぶり出しをしたかのように雑草の量で再現されている。
 
 
おおまかに除草が済んだら 以降のコナギ発生を抑えるため、ヌカ肥料を散布。
 
 
 
次の除草にはいつ来れるのかが、まだ判然としないので、ヌカは多めにふっておく。
効果としては、以前に説明したとおりだが、これを散布してしばらく経つと、田んぼの
表層がトロトロになるので、チェーンや手などで除草を行った際には雑草を浮かす
ことが容易になる。また、ヌカ肥料自体はかなり緩効性(効き目が遅い)なので、
基本的に以降はもう肥料をこの田んぼに投入する気は無い。
 
 

それにしても、彼らの田んぼよりも自分の管理している田んぼのほうがよっぽど
雑草が多いことが気になる。

クログワイ地獄通過.JPG

強制中干しによって、田面が完全に干上がってしまった田んぼは、その後クログワイや
ヒエが異常発生してしまった。ここの除草にも協力を得られて助かった。 
中耕除草機が苦手な横方向の除草も、二人で行えばそれなりに早い。 
  
 
それでも、草取り初心者はヒエとイネの識別に手こずる。

除草初心者キラー.JPG

これは、タイヌビエ。生育初期から中期にかけて、容姿がイネに酷似するため
鬱陶しい存在。生育が進めば簡単に見分けられるようになるが、イネよりも大きく
高く成長してしまうので、育ってからでは除去が面倒で仕方が無い。
 
これほどイネに似ているというのは、長年イネが栽培されてきた歴史の中で、自然と
姿形の似ている固体だけが選別され続けてきた結果だろう。人間が意図せずに雑草の
選別淘汰を繰り返して除去困難な種を作り上げてきたというのもなかなか興味深い。

雑草は、ただ目くじら立てて除去していても疲れるし面白くない。
折角田んぼに入ってまで作業しているのだから、これからも観察してゆこう。
知識と経験はナンボでも得られるフィールドがあるのだから、雑草から得られる
ものとてムダにはすまい。

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://inaka-nikki.net/mt/mt-tb2.cgi/1623