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#327 伝統工法

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大工さん(犬おじさん)は、まだまだ格納庫の柱や梁の加工をしている。

急造するなら、テキトーに角材をぶった切ってビス止めして骨組みを造れば良いが、
やはりそうもいかない。当初の要求は、充分な強度と耐久性をを持ちつつ、組み立てと
解体が容易に行えること、セクションごとではなく柱の一本からでも追加補修・補強が
出来ること。要するに、木骨部分は旧来の木造家屋に準じた手法で造ることになる。
現在は震災直後だけあり、余計にこの要件は変えられない。
 

するとまあ、本当にしっかりやってくれるので恐れ入る。
墨付けから加工まで、一切手を抜かない。こちらが手伝うスキは全く無い。
この仕事をお願いするには申し訳ないくらいの日当しか払えないのに・・・。

日当が伴わないのに匠の技を.JPG
 
そして、格納庫の図面は、大工さんの頭の中にだけある。
工事開始時点では、土地がどんな状態かも見えていなかった。少なくとも、自分は
土砂を撤去し終え、敷地の隅々まで採寸してからでないと図面を引けないだろう。
大工さんとは、ちょっと頭の構造が異なるようだ。これはもう少し学んでおかないと。
 
 

 
今日からは、天井の梁になる四寸角の柱を継ぎ合わせる作業。
カンナ、ノミ、ノコギリなどでの手作業中心で、丸ノコはちょっと使う程度。

でっきるっかな♪.JPG
 
この形状で継ぐとなると、かなりの精度が必要そうだが、こともなげに淡々とこなす。
これはもう、本職でないと無理だ。
  
 
 
角材を組み合わせたら、真ん中に出来た穴にクサビを打ち込んで完了。
 
 
接合完了.JPG
 
 
お見事。寸分の狂いも無い。これをあと5本作る。
 
  
半ば呆気にとられながら尋ねてみる 
 
  
『最近でも、こういった方法で加工をする事はよくあるんですか?』

 
「もうあんまりねえかな。昔はこれでよくこせーてたもんだけど。安く・早くって
のが多くて、プレカットを組み合わせる方が一般的になっちまったっけね。」 
 

変則的な形状の土地、且つ図面すら引けないのだから、今回の工事では、確かに
プレカット材など使用出来る筈も無かった。けれど、それで良かったのだと思う。
プレカット材同士をグラグラのまま組み合わせ、後から金具でガッチリ固定するより、
この接合部のように予め複雑に密着させて強度を出す方が、自分も大工さんもしっくり
来るようだ。
 
 
 
《補足》 接合部の状態


継ぎ目詳細.JPG

・赤い線    ─ 角材の接合ライン(上下の突起部分は、実際には反し形状に
           なっていて、組み合わせたら外れない)

・グレー部分  ─ クサビを打ち込んだ部分
 
 
接触面積を増やしてやれば、クサビの効きも良くなって接合部の強度が増す。
昔の人の仕事は、悪知恵を多用しないという意味もこめて、愚直なほど誠実で
頭が良いと思う。
  
 
 
 
 
ついでに、ドブさらいも落ちいた。

コクったりボコったりする場所.JPG
 
 
やっぱり、何かの遺跡っぽい雰囲気が出ているのだが。

一日中ほの暗く、涼しげな風が通り抜ける。仕事をさぼったり、隠れてタバコを
吸ったり、むかつく奴や好きな人を呼び出したりするには格好の場所だろう。
この甘酸っぱさをドブの水と一緒にを流してしまうのはちょっと惜しい気がした。

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