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#240 インチキの上塗り

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魔の田んぼのおまけでくっついてきた田んぼは、丁度一種間前に代かきまで済んだにも
関わらず、まだ田植えが済んでいない。余りにも、田んぼの漏水が激しいザル田。
そのままではまともに耕作出来ない事が目に見えているので、先を急がずに放置していた。
 
 

なにしろ、再度代かきをするため、昨日の夕方には水がなみなみと張っておいたのに、
今日の昼にはこの有様。水の切れない田んぼの次は、正反対の条件。それも極端な。
 
どこまでザルなんだよ.JPG

これはもう田んぼでも何でもない。いったい、いつになったら自分は全うな稲作が
出来るのか。
 
 

 ~先週の会話~ (代かき直後)
 
 
隣の田んぼの見回りをしていたおじさんに話しかけられる。

「ここの田んぼ、水が全然持たないだろ。」
 
 
『一応アゼシートやら、畦畔板が挿してあったみたいですけどね。」
 
 
「それでも効いてないんだよな。土手が完全にスカスカになってるからな。用水の
 壁面の板の間から、水が漏れてるだろ。」
 
 
『本当ですね。来週から水も止まるのに、どうしようかな。』
 
 
「ここは、ちゃんと土手を一度崩して作り直さないと無理だろうな。俺のとこは、今年
 それで直した。」
 
 
『ここ、前に管理していたのは〇〇さんですよね。参考までに、どんな管理してました?』
 
 
 
「ひどい掛け流しだよ。雑草もすごかったし。稲刈りは刈払機で雑草ごとなぎ倒して、
 コンバインでこいでた。」
 
 
『・・・今年はもう植えるだけ植えて、あとはどうしようも無いかもしれませんね。
 周りに迷惑がかからないように、雑草刈りだけはしっかりやっておきますが。』
 
 
 
どうやら驚愕の方法で管理されていたようである。あらゆる常識を無視した挙句、
田んぼの機能まで破壊し尽くしているではないか。そんな風に栽培するのなら、草刈り
だけして耕作しない方がマシに決まっている。
 
 
この会話以来、この田んぼに対するモチベーションが極端に下がってしまった。
その間、向風学校の田んぼ作業や、田植えの済んだ田んぼの保守・除草などを行って
いたのだが、もう後が無い。

【もう、ここでは売るための米を作らない。自分で食べる米を栽培しよう。品種も好き
 勝手なものを思うままに植えて遊ぼう】
 
 
割り切った考えに頭の中を切り替えたら、ほんの少しだけやる気が出てきた。
それでも気が進まないが、疲れた体を引きずり作業をようやく再開。
田んぼが近づくにつれて、体が重くなっていくようだ・・・。
 
 
それで、用意したのは畦畦板。
 
普通の入れ方じゃダメだ.JPG
 
 
使っても効かないんじゃないのかという突っ込みも聞こえてきそうだが、インチキ栽培
がされていた田んぼには、インチキ作戦で対抗するまでである。

 
畦畔板は、水位を保つのでは無く、崩落寸前の土手を延命する目的に特化して使用する。
この田んぼは2辺を用水に挟まれており、土手の落差も特に大きい。土手全体が空洞
だらけでグズグズになっているのならば、とにかく土手側全ての田面下深くまで畦畔板を
差し込んでおき、少しでも水の通り道を遮断すれば幾分かマシになるかも知れない。
 
 

そんな訳で、ひたすらエンピで土を切って溝を作り、アゼと同じ高さまで延々と畦畔板を
挿し続ける。その長さは65m。もう暑くなってきていて、一人で行うのはしんどい。
気がつくと、両方の掌に大きなマメが出来ている。エンピは散々使ってきたのに、マメが
出来たのは初めてだ。


ちゃんと抜いとけ~.JPG
 
しかし、古い畦畔板やアゼシートが無秩序に色々な所から出てくる。抜き取らずに毎回
漏水ポイントに挿していったらしい。これが、作業中は非常に鬱陶しくて仕方ない。
大体、これは刈り取り前に抜かないと田んぼが乾かない事を、知らないのだろうか・・・。

あ、ここはザル田だ。きっと抜く必要なんか無かったのだろう。
 
 

挿す位置は、もとのアゼより内側。耕起する際は、土手の幅を確保するために、わざと元の
アゼ位置より30cm程度内側を狙っておいたので、そこを更に詰める。残念ながら、
その後水を張ってしまったので、管理機で土を盛る事は出来なかった。

畦畦板の背面(水と接しない部分)は、田んぼの泥をすくって詰めておく。板が深く入り
過ぎた箇所も、土を盛り足して高さを揃える。田んぼ側の面には、若干土を残したままに
しておき、板がグラグラしないようにしておく。隙間を作ってしまうと、そこから水の
浸入を許すことになるので、そこは入念にやっておかなければ、資材の無駄になる。


それと、元々のアゼには、まだ一部に畦畦板が残ったままだ。劣化してはいるが、まだ
少しは効くかも知れないので、それは抜かずに、二重にブロックしてみよう。
2辺の頂点部分は、排水確保の為に板を切り欠いておく。

管理水位の上限は、土手を守る目的を優先させ10cm強に抑えた。深水管理は
出来ないが、この死にかけた田んぼでそれにチャレンジする勇気は無い。
所詮自分で食べる米、量なんぞ高が知れている。ヒエさえ出さなければ、他の低い
雑草がいくら出ようが気にすまい。
 
 
ここは、見後に崩れかかっている。畦畔板2辺全体ブロックを決意させた現場でもある。
 
 
ちょっと何なんだよ.JPG
 
見た目土手の形状を保っているのに、土中からはゴボゴボと常に水の流れる音が聞こえ、
土手の裾からは勢い良く水が流れ続けていた。それを食い止める為に、上から踏み潰し
まくった結果、土手の断面積は恐ろしく小さくなった。潰して凹んだ部分の脇には、
まだ拳大の横穴が空いている・・・。もう冷や汗しか出ない。しばらく経っても空いた
口も穴も塞がらない。
 
 
 
いったい、何を考えたらここまで放っておけるんだ?

 
 
 

 
板を挿しながら、注水してみる。、これまでよりは水位の上がり方が早くなったようだ。
 
耐えられるのか.JPG
 
ここでやっと田んぼに入り、再度除草兼再度代かきをする。
しかし、もう疲れがやばい。田んぼの中を歩き回るのが、こんなにも辛く感じるとは。

 
明日どうなるか.JPG
 
とにかく、やるだけの事はやった。田植えは明日の様子を見てからにしよう。

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