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#230 改良田 水を流せば不毛の田

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田んぼの除草作業をしていたら、向かいの田んぼで草を刈っていたおじさんと
立ち話になった。
 
 
「田んぼの水位がなかなか保てなくて。畦畦板も入れてるんですが。」
 
 
『ここいらの田んぼは、みんな水が持たねえんだよな。』
 
 
「粘土質の田んぼだから本来は水もちいいはずですよね。暗渠詮がおかしいとか?
 あとモグラ。」
 
 
『いや、モグラだけでねえんだ。暗渠工事自体の問題だ。穴掘ってパイプ埋めて
 テキトーにユンボで土をひっかぶせただけの工事やられたら、空洞ばっかで水なんか
 持ちゃしねえ。工事する業者の中にはいい加減な所もあるからな。』
 
 
「そういえば、俺もこの間あっちの田んぼが陥没したから土嚢突っ込みましたよ。
 収穫終わったら、自力で直さないと。」

 
『んだべ、そんな田んぼばっかなんだよ。で、土嚢詰めるより、陥没した穴に、畑で
使わなくなったマルチを投げ込めば、水圧で一気に深くまで入って漏水が止まるぞ。
今度なったら試してみな。』
 
 
また変な知識を得てしまった。ポリマルチを投げ込んだら良いって、生分解しない
ものをガンガン田んぼの底に詰め込んだら、暗渠の工事をやり直す時に困るのは
目に見えているが・・・。みんな潰れたら直す気はないのだろうか。それなら用水の
バルブが開けっ放しになっている田んぼが多いのも頷ける。

 

水を出したままの管理は【掛け流し】と呼ばれ、稲作農家の間では最も行っては
いけない部類の管理というの認識が一般的だ。

何故なら、掛け流しは用水の無駄遣い、水温は上がらない、肥料分は逃げる、除草剤も
効かない等、ことごとく米の収量を減少させる方向へと働く。これではお金をドブに
投げ込んだ上に、必要以上に周囲を汚染しているだけだ。

しかし、漏水の多い田んぼでは、大なり小なり掛け流さざるを得ない。これを続けると
少しずつ土が田んぼの外に出て行き、田面は下がり排水溝は土砂で埋まっていく。
その土砂が、暗渠の排水口を塞ぐと、漏水が多いにも関わらず、水の切れが悪く深みを
多くを持つという最悪な田んぼが出来上がる訳だ。だったら最初から中途半端な暗渠
工事などせずに、湿田のままの方がまだマシだったのではないか。

 
 
更に、アゼが不完全だと、常時下の写真のような漏水が起こる。
これは、用水を挟んで向かいの田んぼから勢い良く水が漏れている様子。 

土手なくなるよ.JPG

水は、土手の中に開けられたモグラ穴を伝って、土と一緒に落ちていく。
これを放置すると、最終的には田んぼが田んぼでなくなる。
耕作放棄地はまだ無いけれども、ここらの田んぼは栽培者と共に、もはや限界の一歩
手前まで来ている。

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