田舎日記ホーム >>> 田舎生活 >>> 新規就農者ブログ >>> #194 意識の指標

#194 意識の指標

寒い上に、まだ雨が降っている。
こんな日は、早めに記録をしておくのも良い。

それで、またしてもこんな写真。ゴミの整理に追われている。
 

燃えるゴミのみ.JPG

投棄した者への憤りは、既に出したので、もう書く必要は無い。今は、ただ黙々と、
ゴミの仕分けと、集積場への運搬をこなすのみ。もう慣れたもので、非常に落ち着いた
気持ちで作業が出来ている。

雨で田んぼに出れないので、仕方なくゴミをいじっていた訳だが、冷静にゴミを眺めて
いると、気付くことがやたらと多い。それらを忘れないうちに書いておこう。

 
 
それは、ゴミを捨てる習慣について。ここでは、最も身近な家庭ゴミを想定して考察
していく事にする。
 

現在は、各自治体によって、ゴミ収集システムが整っており、ゴミは、然るべき
所に出しておけば、収集車が運んでいってくれるものという意識が一般的だ。
しかし、この仕組みが出来たのは、戦後である。では、それまでのゴミ処分方法は
如何なるものだったのかとここで想像してみたい。

まず、残飯・木や紙など、生分解性のもの。これらはおそらく、庭や畑の土中に埋め
るか堆肥化する、あるいは風化など、現代よりも、家庭レベルでの直接的な還元が広く
行われていたであろう事は、想像に難くない。また、ビンや陶器などの容器への量り
売りが一般的という事は、食物を含む素材の加工・その歩留まりなどに際しても
ロスが少ない。これらは、【飽くまでも自然のキャパシティに近い限定的な範囲で、
物質の循環が出来ていた】と言う事を意味している。


それに、有機物を道端にポイ捨てしたとしても、速やかに分解される性質なので、深刻
な問題として取り沙汰されるケースは少なかった事だろう。それが物質文明への移行に
伴い、大きな問題として顕在化してしてきたとものと察する。
 
 
あなたが道を歩いていたら、木の実がなっていた。小腹が空いていたので、取って
食べながら歩いたとする。では、『食べた残りの皮や種は持って帰るか?』と問われ
れば、『道端の草ムラに捨てる。』と答えるほうが自然だろう。
これは、単純に【捨てる】というのみではなく、その土地での物質や生物の循環に寄与
する行為である。従って、人にとって捨てるという行為は、排泄と同様に生理現象の
ひとつと捉えられなくもない。


それでは、木の実がプラ容器に入っているお菓子などに置き換わった場合を考えて
みよう。すると、捨てたものには、【その地で物質が循環する】という前提が失われて
いる事に気づく。だから、そのゴミを回収して然るべき処理を行うという必要が生じる。

プラ製の容器が普及したのは、他でもなく人の都合である。そして、それらを排出
した責任として、回収や再処理を行うのは当然の義務だ。ただ、それは、頭では理解
出来るかもしれないが、【捨てる】という行為そのものが、前述した通り、人間に
とっては自然なものである故に、現代のゴミという観念と、それに対しての行動では、
どうしても乖離が生じてくる。

ゴミ問題について考えるならば、インフラ整備や有効なリサイクルについてだけでなく
この点にも着目すべきではないか?モラルの向上などと簡単に括り、啓蒙活動を行った
だけでは、問題が解決しない要員の一つに、この根源的な部分への考察が欠落している
事があるように思えてならない。誠に、事象のみを捉えて都合の良い方向にばかり考え
るのは、自分も含めて人間の悪い癖である。
 
  
かと言って、ここまで便利になってしまった世の中。昔に戻れといった所で、出来る
訳も無い。これからもゴミは出続ける。ならば、まずはゴミと向かい合う姿勢を変化
させる所から始めてみよう。
 
熱心な読者は、このブログでは以前ビニールについて触れた事があった事を覚えている
だろうか? (参照:#157 容量と目方)

ゴミを出す際は、ほとんどの場合、ビニール袋に入れている。ビニール袋は、すなわち
ゴミ袋であり、ゴミの詰まったビニール袋には、もはや何の興味も抱けない。

それで、何が伝えたいのかと言うと
 
 
【物事の関連性を深く知りたければ、まずゴミを観ること】
 

これに尽きようか。

ただ生きているというだけでは、現代においてモノの始まりも、終わりも知り得ない。
それでは、自分自身の存在や位置づけも、詳しくは知らないのとほぼ同じである。

その状況に疑問を感じると言うのなら、これ程までに色々と教えてくれるモノは
無いだろう。4コマ漫画は、一通り読まなければ 起承転結がわからないが、ゴミは
一コマ観ただけでもその前後が想像できる程に雄弁なものだ。

・・・年がら年中直視し続けろというのは酷なので出来る範囲からで良いだろう。

やっと捨てれる.JPG


閑話休題。
昨日と今朝で、ようやくまとまった量のゴミを処分することが出来た。
その量は、40ℓ袋にて、可燃ごみ11袋・ペットボトル12袋。

ビン・缶の回収は来週。これでようやく落ち着く。
ゴミに格納庫を占拠され、雨ざらしになっているトラクターも、やっと
元の位置に戻せそうだ。

雨続きで、田んぼ作業はいよいよ滞ってきた。
そろそろ本気を出さねばなるまい。