ステイ先のミーチャイさんの家では食事もきっちり3日間お世話になる。
もち米と一汁一菜が基本で、それに何かのつけ合わせが出る事が多かった。
写真は、カレー的な汁に、インディカ種のうるち米、卵焼き、ナムプリとよばれる
タレ的なもの、そして香草の組み合わせ。
辛いものも多いが、シンプルなので意外なほど飽きない。生のインゲンだろうが、
しょっぱい焼き魚だろうが、何を食べても美味いと感じる。
各家庭には菜園があり、野菜や香草の類は基本的にそれでまかなっている。
何かが足りないと、ミーチャイさんは庭に出て行き、必要なぶんだけ取って戻ってくる。
もっと自分も畑に色々と植えておこうと思う。
餅米は、竹で編んだカゴに入っていて、ここから手で取り、汁やタレをつけて食べる。
この餅米を滞在中は常に食べ続けたのだが。最終日には、黒米の餅米を渡された。
どうやら、日本の赤飯と同じで縁起の良い食べ物らしい。
ここ東北部では、本当に食べ物が充実していた。
こちらは、ステイ前日に訪れた(食事をするためだけに!)コンケーン大学での食事風景。
校内はやたら広く、門を車でぐってから、食堂に辿りつくまでに10分近く走らなければ
ならなかった。教師や学生は、授業ごとにバイクで教室を移動しているのだろうか?
ソムタムと呼ばれる現地のサラダ、ガイヤーン(焼き鳥)とトムヤムなんたら。
学食なのに、ここの入り口では肉や魚をこれ見よがしに焼いており、なかなか面白い。
もし留学するなら、迷わずにこの大学を選びたい。勿論メシだけの理由で。
こちらは、イサーン(東北部)料理の専門店で出てきたもの。
見たところ、普通の香草スープ。味も適度な酸味が効いていて好み。
具にはアリの蛹(卵とも呼ばれているよう)が使われており、プチプチした食感が印象的。
昆虫食も結構いける。そう言えば、市場ではタガメなども見かけた。あれも試しておく
べきだった。
昆虫食は貧困地域の証みたいなことを言っている人がいるようだが、食の豊かさを貧困と
して捉えてしまう考えなんて、昆虫を食べるより余っ程いただけない。
上記以外での食事は、屋台で済ます事が多かった。
屋台でよく判らないものを食べるほうがやっぱり面白い。
これは、豚モツのスープとお米のセット。
臭いかと身構えたら、あっさりした上品な味で驚いた。香草がそこまで効いている
感じでもなかったので、よく洗っているのだろうか。
段々と料理にも慣れてくると、どんどん得体の知れない食材に興味が湧いてくる。
村人に教わった【酸っぱい豆】は、道端に生えている雑木に沢山なっていた。
熱い中、それに塩をつけてかじると疲れが吹っ飛ぶのだ。それでは他にも食えるものが
あるのではないかと思い地面を何気なく見ていたら、固くて長細い豆を見つけた。
拾い上げて折ってみたら、中から蜜が出てくる。これはいけそうだと思い舐めてみると、
これが菓子のように甘い。
『この国は、働かなくてもその辺にあるもので食っていけるのではないか?』と呑気な
事を思いながらしばらく、その豆をくわえていたのだが、村人に『捨てなさい。』と注意
された。どうやら、そんなものは誰も食わないらしい。
そして翌日、村を後にしてから思い切り腹を下すことになる。そんなアホなことはして
いない三須君も、同じタイミングで腹を下していたので、その豆が直接の原因ではないの
だろうけれど、食べ物に興味がありすぎるのも、それはそれで考え物だなと感じた。