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#111 心得

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不動産屋の社長が、自分のショートコースで年2回ゴルフコンペを行っている。

先生が野菜を会場で販売をするというので、売り方を勉強しようと思って顔を出す。

午前9時半からと聞いていたので、ぴったりに現地へ到着。
先生はまだ来ていない。
なにやら、会場設営の真っ最中だったので、ただ待つのも落ち着かないので
声をかけて手伝わせてもらう。一時間半ほど手伝ったころ、先生は到着。


行商店舗は元手不要!.JPG

先生やお客さんと話をしながら、野菜を売る。一応、米も持ってきたが、コンペ参加者は
地元の人ばかり。コメは生産しているか、貰う人が大半なので販売は望めない。
でも、別に構わない。目先の利益よりもとにかく話をして、顔を覚えてもらう事の方が
大切だ。野菜を売りながら、話のタネにと手書きの袋の説明をしたりして自己PR。


ところで、参加者の顔ぶれは、地元の市議会議員やら建設会社の社長、地元の有力な
商店主などばかりだと、先生に聞いた。
なるほど、その辺りとコネもあったほうが、後々融通も利くようになるかもしれない。


~商売は綱引き。こちらが設ければ、相手は損をする。その逆になれば、相手は気分が
 良いから、次につながる。その度合いは51:49、49:51位になればいい。
 そうやっているから続くんだ。儲けることばかり考えるよりも、つながって広がる
 ことを考えないと。みんな顔見知りになれば、人の家にいきなり野菜を持っていっても
 売れるようになる。そうやって一時間で3百円の白菜を20件売れば6千円に・・・
  
 儲かるように仕掛けることばかり考えることや、ただ売り上げを伸ばすことに精を出す
 人も大勢いる。それで家屋敷を立派にして、高級な車を買っても、それ自体が稼ぐ訳
 じゃない。立派に見えても、そんな裏では家のばあさんなんかがぞんざいに扱われて
 たりすることも多いんだよ。だから、モノを売ったら、買ってくれた人に還元する
 ことを忘れちゃいけない。別に安くすることだけが還元じゃないんだ。ただし、最低限
 の利益は確保すること。でないと身動きすら出来ないんだから。~


先生も、ハナから儲ける気で来ていないことが伝わってくる。
ただ、【仕入れたぶんは、その日のうちにトントンまでしておけ】 の格言通り
コンペ解散後に白菜を個別訪問で売り歩いていた。

 
先生は、市役所の正面や、スーパーの駐車場、果ては市場の真横でも平気で店を広げて
しまう。当然、最初は物言いがつくが、それでも続けるという。そうするとみんな諦めて
最後には友達になってしまうのだという・・・やはりただの生産者ではない。
【生活力】という言葉はこの人のためにあるような気がする。


今はネットでもモノは売れる。けれど、ネットで売り手の人柄を買って貰うことは
難しい。売るほうも、心意気が伝わらないのなら、やはり面白くない。
客を選ぶのではない。ただ、お互いに納得して売買がしたいだけである。
それが、商売の基本なのだろう。これが出来ているから先生は何十年もやってこれたのだ。


ところで、コメはやっぱり売れなかった。でも、社長に普段のお礼にと、自分の育てた
ものを渡すことが出来たことは嬉しかった。
泥臭い地固めの日々が続きそうだが、それはそれでよい

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