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#243 田だタダ考える

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梅雨に入ったが、曇るだけで雨があまり降らない。
昨日、一昨日は気持ちの良い晴れ。イネも雑草も勢いを増す。
 
 
今日も今日とて除草機を押す。
水位が下がり、天候を見つつ、草を埋め込みやすくなった瞬間は逃さない。

よっし開いた.JPG

最初に植えたコシヒカリは、分けつも順調。扇形に株が広がり始めた。
慣行栽培のイネが、初期からどんどん大きく、スッと上向きに伸びていくのに対して、
生育初期はあまり勢いは無く、この時期から急激に株が大きくなり、このように広がっ
ていくのが有機栽培の特徴だ。

育ち方が、周囲のイネとだいぶ異なるのものだから、コシヒカリですと言っても、
信じてくれない農家さんが去年いたのを思い出す。

本日は、3反部弱に除草を実施。
そのうちの一枚は、抑草実験を行っていた田んぼ。
実験中なので、これまで敢えて除草機を押さず、水を張ったまま放置していた。
 
 
水位が下がり、雑草が良く見えるようになると・・・。

あれ~??.JPG

だいぶ雑草も勢いが良いようだ。そして見事にコナギばかりが生えている。
しかし、【効果が無かった】と早合点するのではなくて、除草しながら田んぼの様子を
くまなく確認してみよう。
 
 
 
まず、一番激しく出ている箇所から。

 
高いところ.JPG

この田んぼは、田面が揃いきっておらず、ここが一番盛り上がっていた所。
深く水を張るとそれも見分けづらくなるが、水面下では着実に雑草が出ていた訳だ。
この箇所は、道路側に面しており、通りかかる人から見ると、ここはあたかも田んぼ
一面が雑草のように見えてしまう。少々しくじった。

 
しかし、少し奥のほうへ行くと雑草が減ってくる。
 
幾分かまばら.JPG

この程度なら、まだ何とかなるか。
田んぼ全体で言うと、ここの水深より若干低めの部分が多いので、見た目より
被害は少なそうだ。
 
 
 
ここは、全くと言って良い程雑草が出ていない箇所。
田んぼの奥、1/3の区画
 
ここは効いてる.JPG
 
同じ田んぼの中で、ここまで違いがあるというのも興味深い。
何故こうなるのか、諸要素を整理して考えてみよう。


① コナギは、酸欠状態でも発芽しやすいので、20cm近く水深さがあっても生え
  てくる。酸欠状態は、水深だけでなく、土中の微生物の活動が活発になって有機
  物が分解される事によっても促進される。
  ここは昨年の稲ワラをすきこんだのは、冬になってからだった。従って、充分に
  残渣の分解が進んでいなかった可能性がある。


② 田面に高低差があった場合は、当然高い方が、光を受けて雑草が生育し易い。
  受光を妨げる目的でも、ヌカ肥料を使用するが、その効果はある程度以上の
  水深を保った上で発揮されるものかもしれない。また、資材散布を行って
  一週間程後に、もぐら穴によって、田面水が一度無くなっているため、その際に
  表土を覆っていた資材が流亡した可能性がある。
  因みに、落水箇所は田んぼの奥のアゼであり、奥に行けば行く程、草が少なく
  なっている事から、再度水を張った際に、偏ったとも思われる。
  (土の高いところから低いほうへ資材が深いほうへ流れ込んだ) 
 
 
③ 田面の高低によらず、コナギばかりが発生しており、ヒエの発生は皆無。
  この事から、発酵米ヌカ資材によって表層土壌のPHを下げ、ヒエを抑える
  事には成功したと判断して良いだろう。

 
 
 
以上の考察より、資材の特性を生かし切れていない事が良く理解出来る。
それは自分自身の管理の甘さに起因するものが多く、如何に普段から圃場管理に
気を付けなければならないか、改めて気付かされる。

『使ったけれど効果がない』

では、モニターを行った意味が無い。うまいこと資材をタダで分捕っただけである。
不本意な結果であっても、結果については、せめて考察を含めて報告を果たさなければ
なるまい。
 
しかし、もしもこのような状態でも効くような資材なら、天然由来だったとしても薬剤
と対して変わらない代物だと疑ってしまう結果になったかも知れない。
 
 
結局、ひとつの要素のみで劇的な効果などを期待してはいけないのだ。
良かれ悪かれ、全ての結果はチリツモでしかない。


普段からその細々した要素を意識して作業をしていなければ、ロクな考察など出来ない。
だから、惰性でやるようにだけはなりたくない。

  
  


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